今までのピアノの歴史がすべてこのハンマーヘッドに凝縮されているのだ。

ハンマーヘッドここまで使い込んでいただければピアノ冥利に尽きるということ

ヤマハG3グランドオーバーホール I様

ピアピットHPへ

下の写真 「ソリドゥス」という物
ピアノ自体の傾きをコントロールし鍵盤からアクション内部へつながる3つのてこバランスに働きかけタッチを調整することができる
という複雑奇怪な説明〜〜〜〜〜〜この真鍮の板の影響はわかる(音が敷くもので変わる)この板は後ろに1個付けるだけなのだ
ということはけん盤が手前がわずかに下がる・・・・・・弾きやすくなる・・・・・・・物理的にはわかるが感触的には?
私触ったがなんせへたくそ三昧なために効果はわからん・・・・・弾く人によっていい感じだね〜ともいう
1枚33600円也

基準のハンマーに合わせてセッティング

ピアノのトルクを保持するピンブッシュ

ヤマハG3  2033021番。ヤマハ製造番号。かなり使い込んでいるピアノだ
ここへきてついにOHで運ばれてくる、なんと同時にほぼ同じ製造番号のG3が都内〜来ている
これがまたすごい偶然にて同じ日に見積もり2件なんか全く同じ無見積もりがでた。
帰り道中不思議な感覚でしたね〜〜同じピアノを2度見たような。

と言うことですぐさま買い、このピアノに付けることに。アールビットの効果はある
小さな部品だが結構するが効果を確かめたいところもあり
すぐさま取り付け指示が出る
ナベサンからプレゼントなので料金は気にしなくてもいい

鈍く光る黒檀

ナベサンのバンドくそおやじバンド 練習が始まるころには完全に泥酔状態に陥るバンド
平均年齢54歳バンド 

滑りをよくするためにつけられたものだと思うが今となってはグズグズになり逆に抵抗摩擦を上げてしまっている小さなビニールのようなもの

ダンパー下部につくレバー この部分の不具合というか何やら当時スティックをしない用にフレンジがつく擦り合わせ
のところに薄い小さなビニールのようなシートが取り付けられている、しかし年数の経過でぬるぬるになりより抵抗が出てしまう結果になってしまう結果
スティック状態〜聞いたところ一時期のみのことだそうでそれ以降の機種にはやはり不具合が出てしまうということで
その小さないシールは取りやめになったそうだ。・・・・・・・今度はそれをとるのが大変なのよん

ピアノ張弦開始 張りこむ弦はレスロー弦グレードUPだ

ハンマーヘッド今度はグレードアップされたハンマーヘッドシャンクが用意された

ピカピカになるキャスター

ピアノキャスターも磨いておこう。これではイヤダ

水面のように輝く共鳴板

仕上げの塗装  均等に薄く、 仕上がりはドキレイが一番

ヤマハG3のピアノフレーム 弦の張力を耐える鉄骨でもあり音色サスティーンをつかさどるところでもある
錆びついてよごれたフレームをもう一度再生します 錆〜汚れきれいに取り去ります

ゆっくり弦の張力を緩める作業
一気に緩めるのはタブー。何十年間も張りこんでいた19トンにも及ぶ弦張力
簡単に言うと車19台つりあがっていると思えばいい
一気に緩めると柔らかい共鳴板〜フレームを痛めてしまう危険があるのだ

寒空の中ちまちまとした作業が延々と続く。フレームは数十年ぶりに元の顔を出す
これをさらに塗り替えることで新品となるのだ

フレーム 油分よごれ等を綺麗に落とす アグラフの磨きこみ これが大変、ちょっとやそっとじゃ落ちない
ひたすら磨くのみ フレーム塗装の際に油分は塗装をはじいてしまうのでシッカリ何度も表面についた油分を洗い落とす

譜面を置くところはスキンが千切れてしまっています
これらも新品に交換されます

ダンパーフェルト新品交換 バスげんは合わせながら貼りこんでいく

)ナベサンが確かにびびっと来たのはこのキャプスタン頭 Rビットと言うやつ
ヤマハキャプスタンは平らな感じだスタインウエイ等は丸みがある けん盤を押すと必ずキャプスタンがサポートを持ち上げる
確実に運動はっキャプスタンを伝うところだ丸みがあれば点でサポートに運動を素早く摩擦抵抗も大幅に軽減これは行けるぜ

銀製のバイオりんで言えばコンチュウのようなもの
共鳴板の振動を抑えるのか伝えるのか?
私説明を聞いてなかったのでわからんが
高音域がクリアーになるらしい、が効果は不明(ピアピットで試してない

整音ボイシング作業だ  同時打弦等を見ながら音色を決めていく
少しファットな感もありブリリアントな面ももちというナベサンの
期待に応える精鋭たち 

ナベサン音上げ調律

G3外装の磨き作業

チューニング直訳すると調律ということになるが、ピアピットで言うチューニングは調律のほかに車のチューニングと同じ意味を持つ
つまり改造を意味する、ピアノメーカーがパッケージングした状態に手を加えノーマルとは違った状態にすることそれがすなわち
チューニングするまたはカスタマイズとも呼ばれている
ではなぜカスタマイズするのか、その理由は人によってさまざまだがおそらくほとんどの人が「自分だけのスタイルで最高のものを手にしたい」
という思いからだろう自己主張であったりまた別の理由であったりとしてもだ。
ピアピット的には量産ピアノでは満足も納得もいかないところで突き動かされる素材だということだ

ピアノはつまりその存在自体が楽しい楽器だということをまずアピールしておきたい実用的にも普通につかえながら、それに上達する楽しみ
にあふれた楽器だそしてその楽しい楽器にチューニングを施して自分の色を付ける、これぞ究極至福のピアノになる

オリジナルをはるかに超えた内容をもち、素材にもこだわり色も変身、実際の内容をはるかに超えたバージョンとなる
音色〜全てにわたりチューニングを施す直すほうもやりがいもあるしプライドもあるために最高の状態に仕上げたいという入れ込みは
ありとあらゆるパーツに反映するところにある、

シャンクとサポート合わせ

G3の整調作業

G3音上げ ぶぃーんと伸びる音色
これは鳴るピアノに変身した

ダンパーワイアーもきれいに磨くことにより
いわゆるダンパー首つり状態を防ぐことができる
ワイアーを制御するガイドホルダーの中をワイアーが通るために
ワイアーがさびると首つり状態になるのだ

ダンパーフェルトこのようにすべて帯状になっているのをダンパー幅に合わせてカットしていく

棚奥に取り付けられているレバー系の部品
このように取り出さないとわからないところも数多くある
上写真鉛部分、ここも乾燥で木と鉛の間に少しでも隙間ができると、弾いているとカタカタいう
これは今でもある症状でいつ何時出るかわからない
修理方法は鉛をもう一度かしめることで止まるが、その部品自体をとるのにえらい大変なのだ

グランドけん盤筬 バランスキーピンとフロントキーピン
鍵盤運動の軸となるところでもあるこのピンの摩擦抵抗つまり錆びつくと鍵盤の運動が相当に
抵抗を持ちながら動くためにタッチ感は大幅に変わって来る
けん盤下に常に隠れているところなのでふだんは見えない

このピンを磨くだけでもレスポンスは変わるので修理オーバーホールクリーニング時には
UPGPともしっかり磨いておく必要があるのだ
この筬〜鍵盤がのりその上にサポート部分が乗っかっていく基本部分の動きは確実に調整精査しなくてはならない。そのうえで初めて整調が執り行うことができるのだ

G3のベークラの黒鍵盤をコクタンに変更

黒鍵盤は黒檀に
感触のところで大きく変わる

鍵盤側面いついた指垢等もきれいにクリーニング

鍵盤側面いつくよごれ指垢等をきれいに削除します

弦枕新品

2か所のためにみんなでせ〜〜〜〜の!!!!

弦圧が少し少ないところ発見 2か所なのにもう一度フレームを上げなくてはならないフレームの下にある木を削り込んで弦圧を出す作業

ご苦労様オリジナルハンマー

チューニングピンブッシュ打ち込み作業

フレームをみんなの力で載せます〜〜〜ここまで来たらいやいややれやれです〜〜〜

まるで水面のごとく輝く共鳴板 塗は実に薄く仕上げの良さがわかる

研ぎあがったらヤマハのデカールを貼り付けます

昔はニスを刷毛またはへらで伸ばして共鳴板を塗ったりした時代があったが
ニスのりのむらが出てしまったり均等に塗ることができなかったり刷毛跡がついたりということはなくなった。実に正確に均等に塗る技術も進化した

研ぎ出し作業 表面はつるつるが好ましい 薄くきれいに仕上げるのがコツ

G3共鳴板下塗り塗装 しっかりと下地が調整研磨されていないといけない

駒もこういうときにしか磨けないのできれいにサンディング。

駒ここも弦を張りこむ前に綺麗にクリーニング

埋め木を共鳴板面一に削り込む作業

ピアピットこういう風にナベサンが手創りだ。大工仕事もこなす

共鳴板われ埋め木修理 本体の割れ溝をテーパーに削り込む 埋め木用のスプルスをこれもテーパーに削る
割れ穴より大きく寸法はとる、埋め木用の板をハンマーでたたいて穴に入るようにする、それはボンドをたっぷりつけて割れに入れる
打ち込む、埋め木にたっぷりとついたボンドはハンマーでたたいた分膨らんでくる、溝穴に密着させるためだ

大雪の成人式今年初雪

今度のフレームの色はさらに深いゴールドこの方がかっこいい

深いゴールドの金粉
フレームがきれいだとやはり気持ちいい

アグラフの磨きこみ

まっ黒く変色したアグラフ。新品時はぴかぴかにひかっていたはず
年数経過で変色 もう一度光らせます

ちょいと時間があったので譜面台を磨いてみた きれいになる

こういう古いピアノを修理に出すか!はたまた買い換えようか、必ずこの2つの選択が脳裏にあることは事実
お客様の自由な選択、日本社会は確かに1台修理する人より数台新品を売る人の方が人材評価は高い風潮は現在でも同じだ
利益優先型を考えている人間の方が会社として高く評価されるのは間違いないことでもある
その中で淡々と1台を直していくピアピット、おまけにGPのオーバーホール代と言っても新品よりはるかに安い金額なのだ
手間時間は恐ろしくかかるために実入りはえらい少ないのが現状だと言ってしまえばそれで終わってしまうところだが
出来上がった時の立ち上がりの音はまさに完璧!とうなってしまうところにやめられない面白さがあるのだ
タッチレスポンス〜音色に至るまですべて元通り以上のものが出来上がるわけで
楽器は自動車と違いハイテク物は付かない昔から作りはほとんど変わらないところに面白さが込められている

日本人の場合治りませんね!と言われればハイ買い替えという習慣がねずく、 その中で治るんだ、と理解してくださる方が増え始めたのは少しうれしく思ったりする。根本的に直せる技術があればなんだって治ることが知れ渡り始めている
でも治すところも少ない、事実利益になかなかつながらないデメリットもあるためだ
しかし私たちはそこが面白くて直してきているわけで儲けたソンしたという話はどこにも存在しない
自由に手を加えることで素晴らしいピアノに変身していく過程は調律師冥利に尽きるところもある

夜食会議

鍵盤ブッシングクロスの交換 古いブッシングクロスを熱を加えてはずしていきます

ニスをアセトンで溶かし落とす。この時に出るにおいはすさまじい。シンナー中毒なんて生易しいモノでない
アセトンうるとら揮発性の高い液体 ガソリンの数倍の引火力を持つ そのため使用時の注意を怠ると火だるまになりかねない

何より各部にたまる埃はすごい、これらは虫食いの原因湿気呼び込みの原因にもなるので
できるだけ早く除去したい。・・・・・レバーにネジがつく?。。。。。おもりとして付けたような感はないが・・・・これだけで鍵盤タッチ重さはかわるんです、相当変わります

弦はすでに芯の細い音に劣化している 当然ハンマーヘッドはつぶれているしカビも生えてしまっていたりする、これらも含めてゆっくり作業開始だ

ピアピット2号工房

ハンマーヘッドパワーとタイト感たっぷりのハンマー
特注メイドイン浜松

黒鍵盤は黒檀に変更

ブッシング取り続く

ピアピットのトイレ!!!

居酒屋風

グランドアリコート、UPにはないこれも響きの要因に大きく影響する部品

スプルース

G3レスポンスもハンマーが激減りその減った分をウイッペンの突き上げで調整しながら今日まで来ているために
もう一度元の状態に戻すのも課題の一つだ
まさにOH、そうは簡単にチョイチョイといくもんでもないのでじっくり腰据えてもう一台のG3とともに修理が始まりそうだ

茶色く変色した共鳴板  一部塗装を落とすと茶色く変色したニスの下から
綺麗なスプルースが見える。40年近くたてど健在な共鳴板だ

弦の太さは0.025みりづつ太くなるのだ

番手が決まったらゲージを書き込んでいく

バス短駒割れ等がないかチェック

事細かに記載するmこういう作業からオーバーホールは始まるのだ

弦関係のワイアーゲージを測定する

べたついて劣化した共鳴板のニス
これでは良い音色は望めない

譜面台本を載せるところはすでに擦り切れてしまっている

チューニングピン抜き ふるいピンブッシュもきれいに抜き取る

弦を取り外したらチューニングピンを抜く作業だ

バスげんワイアーは浜松の業者に出してレスロー弦で作ってもらうためにタバネテ出荷

弦の下は積もり積もったほこりに覆われている
共鳴板が見えん

次に搭載される部品等は極上の物で組み上げられる、当然カスタマイズ仕様となるG3
出来上がりがスーパーなピアノに変身する、共鳴板も割れはあるが直せば全く問題なく使える

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製造番号も打ち直し

各部点検をしながらばらしに取り掛かる けん盤は木口は変形し始めている
ブッシング系はくたくただ、でもG3にとっては幸せな使われ方だと思う、限界まで使ってくれるオーナー。新品時のいいところをすべて使い果たしたという感じですね。普通はここからが違うところだm買い替えてしまいがちな状態から再生へ。