MAX FKITTE BERLIN        市原市W様
ピン板〜フレーム響板修理
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ピン板も崩壊しています、ピン板もろとも造りなおし検討中
半鉄骨のピアノです、張力に耐えられず崩壊
親板〜フレーム〜天板割れてしまってます、心肺停止状態
復活の日をじっと待つ
ユックリと張力を落としていきます
この時点でプレッシャーバーに大きな負担が掛かっているために折ることなく抜きたい
プレートを取外します
出来ればバス弦もう一度使いたいので慎重にコイルから外していきます
芯線は捨ててしまいます
慎重に弦を取外していきます
親板も真っ二つ、恐るべし弦張力
曲がってしまったプレッシャーバー
弦をはずしたあと、ピアノを寝かして分解作業の準備、そうすることにより見えなかった故障も発見できたりもする
底板部分の取り外し、海外のピアノは日本のピアノと若干組み立て方が異なる
フレームに入った亀裂
足もはずします
これでフレームをあげます
フレームを上げ、ウメキもやり直します
フレームのところでとまっているウメキ、
いんや〜〜まいったね〜〜
バリバリだっぺさ
ピン板中身ぼろぼろというよりバリバリ
割れたピン板根こそぎ・・・・
枕部分がやっと出てきました
このときナベさんは
フレームを車に積み込み溶接へと向かったが・・・・・
炸裂したピン板
この模様にもどうしようもないダメージが
復元の時にはWさまのお力(絵)を借りるかもしれません
鋳造溶接昔は職人がたくさんいたが今では70過ぎの先輩となってしまった
すでに退職したかたを探し中
鋳物溶接は普通に溶接するのとわけが違うのだ
2社無理だといわれた・・・・ナベさんあきらめない
ここまでくるとピアノ整作からの作業だ、中途半端な直しはピアノの寿命を延ばすということにはつながらない、根本的なところの直しができていないところでその上に乗っかるものをいくら取り替えたところで取り替えたに過ぎない、塗装で言えば古い塗装の上から塗りこんだ塗装と
生地下地処理を施した上から塗られた塗装、年数がたてばすぐに結果が明らかだ、こうしてばらせばバラスほどばらしたくなる・・・・
底までたどり着く執着力が後に寿命につながるのだ
持田香織「タオ」
ピアピットがなんと〜映画女の子物語(深津絵里さん主演)の主題歌
タオのPVに・・・・・・・見て聞いてください、とてもいい曲です
こまはがれ修理跡、おそらくこまが浮いていたのでしょう
ボルトでとめてありますが、それだけではだめで
こま割れまで生じています、こまピンが浮きあがり、このままで弦は張ることができません、こまの作り直しになります
これではどんなにいい弦を張ったとしても、こまがテンションに負けて
割れ続け、調律は不可能になる
こまの作り直しにより安定した音の伝達と駒ピンの交換により、調律音色の安定と
弦割りの安定を図ることが最優先お琴で言えば駒(ブリッジ)が壊れている割れているという状態、
駒の作り直し
駒上面をはがしていきます
このふるい駒では音は正確に伝わらないどころか、駒割れは
大きな雑音の原因になる
メイプルで作り直し。
それよりもピン板われ浜松に発注終了、同じモデルが3台ありました症状は同じ・・・・・・なんとピン板作るだけで17万円なり、
でもまた100年持てば上等ですね
レンナーのピン板でさらに特注で要求、何でもいいから作るでは
100年持たないのだ、やはりスタインウエイと歴史をともに送るレンナー製
(ドイツ)が一番だ、国産のピン板なら5万円ぐらい、まあデータどおりのものを作るのとわけが違う、図りなおしと角度だしすべて測定値を
割れた残骸から搾り出すらしい
響板埋木作業いたるところひび割れが発生している
しっかりとひび割れは埋めていかないと
古い響板ニスはすべて落としていきます
メイプルの駒
比重が大きく駒材ギターではネックに使われる、非常に音の伝達性がいい
ピン板新品、とりあえずあわせてみることに
とにかく割れている所を埋め尽くす
尋常な作業でではないのは次にくる古いニス落としだ、くさいくさい
頭が痛くなるので休み休みやらないと変になりそう、
その後の木地目のサンディング〜〜
響板表面のさらに細かいニス~でこぼこ部分をサンディング
120番〜240番〜320番と番手を変えながら目を整えていく
ビューティフルのピン板だ
2度とはがれぬように構想中
昔のピン板は無垢板が多く使用されている
確実に割れやすいのでOHの時には要注意が必要だ、
この年数のものは根本的にOHするのをお勧めいたします
チョコチョコ直すのは無駄につながる可能性大と思ったほうが良いだろう
さらにここで駒のベースとなる部分に接着はがれ浮き
発見!!そこを直してからの駒取り付け加工となりそうだ
ベース部分は
重要なところなゆえ見逃すことは出来ない
わずかなはがれなのだが見逃すことは出来ないのだ
一難さってまた一難、まあそうだろうと最初から思っていたピアノだけに、びっくりはしない、これを取り付けた後でわかったでは遅いところ、慎重さの作業でいこうぞ
ピン板あわせ
ピン板とフレームのあわせのところがとても大切なので慎重に進めたい
わずかにセットが合わない、トリマーで1ミリ~1.5ミリの削りが必要だ
当たる箇所をチェック
親板割れに対してステイを組み込む
補強はしておくに越したことないのだ
けずりまた収める、そしてまた削り収めるの繰り返しが続く
トリマーで掘り下げるナベサン
ピン板頭が1.5ミリ出っ張りを取りながら天屋根ぶっ飛んでいるところをあわせながら
の作業が延々と続く
このピアノが鳴り響く日を夢見ながら・・・・・この情熱はすごいのだ、しかしピアノの状態もすごい
アメリカ製タイトボンドは強力、しっかり密着圧着、クランプで固定
ピアノの補強の重要性、模様図柄よりも重要だ
図柄は補強ボルトの場所も数もふえ図柄のへんこうは仕方ない
が出来るだけ忠実に再現したいのもあり違和感があってはならないのでナベサン構想を練る
ピアピットもついにエリア51の看板がついた
・・・・・・・意味わからん
臍穴を開けてわっしゃーをかまし
補強、しかしここはフレームに隠れるので
わからない
臍穴にあうようにワッシャーを加工
垂直に穴を下まで貫通
響板にすニトロセルロース、はけ塗り
その後がくさいわ、頭痛くなるわ、マスクと換気をわすれずに
ピン板の塗装
下塗り塗装
屋根部分の接着
最大の難関に突入
フレーム、響板あわせ作業、
ピアノが崩壊した反動ですべての基準が動き、それはそれは大変な作業
フレームを収めて位置関係の取り直し作業だ、
駒板を作ってもらったが、いまいち木目が良くないので
ぶなの無垢で再度作ることに、ぶなの駒用のいい部分をストックしてあった
駒用に加工、GPと同じつくりに変更
最高の木目だ、ギターの超高級物同様に玉目が出ている反りもない
18年前からナベサン所有
いつか使うときがくるかもしれない
とストックしてあった
フレームあわせ、ここは最骨頂〜〜〜
駒もろとも作り直し、と座位置の下のいたはがれを直すのが大変でした
駒完成〜〜これでやっと弦が張り込まれる
角度をつけないと駒ピンが折れる
駒位置出しを穴あけ
駒ピンの打ち込み
新品の駒の上にバス弦が張り込まれていきます
組み上げ作業、ここでもやはりはがれ箇所が見つかり接着
さあいよいよ音だし作業です
各部衝撃により破損破壊されていた箇所もなおり弾くことが可能になり
元のいい状態に戻りました
外装にやや亀裂の後が見られますがとていい鳴りを取り戻しました

近日中にご連絡入れさせていただきます
ナベサン最後のボルト頭を削りこんで終了
やっと治った〜〜すぐにでも治るか、と最初タカをくくっていた、ところが直せど直せどあちこちのダメージが大きく
気がつけば数ヶ月が過ぎようとしている、古いピアノだが相当な面倒な箇所を1個1個克服することに意義を感じてもいた
人が作ったものは必ず治るという、言葉を胸に取り組んできた
あーでもないこーでもない、その前にアクションは今のアクションに構造が変えられているが、フレーム強度は昔そのまま
微妙な張力を感じながらの作業は始めて体験した、ダメージを感じながらの作業、かなり神経をすり減らした
でも面白かった〜〜みにこられたお客様も興味深深で覗き込んできたり、それはもう復元にかけての情熱はさらに強まるばかりで
薀蓄を1晩かけても語れるようになった。音色はやわらかく伸びやかな音色を持つ
恐らく希少なピアノでもあるのでこれから大切に使っていただきたい
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