カワイKG5D オーバーホール 高知県土佐 O様
高知県よりいらっしゃいませ〜〜
入荷しましたカワイKG5D 当時のセミコンに近い大きなピアノです、このおしりの大きさは独特だ、フランスのピアノがそうなんですね
しかしでかい、狭いぴあぴっとが目茶狭く感じる
私もカワイにいたが5Dは以外にすくなかったなあ、
というより場所取りピアノはそうは売れなかった
今回弦~ピンハンマーシャンクと、交換を施し各クロスフェルト等も
レンナーカシミヤ装着します
ピアピツトはコンクリートの上なので音が反響しかなり見に行った時より
音は薄くなっっているということは
これよりFATではブリリアントな音にならないということかもしれない
レスローの弦と新品のハンマーにより音を作る。、、、こればかりはやってみないと解らないが
面白い
、今のピアノと比べてやや厚めの響板を持ちます
高張力ピアノとして出していたKG5D
これが音延びが出来ない原因かも
特に高音がスコーンと抜けない中~低音は実によくなるピアノだ
この響板面積は嬉しいですね、
ピアピットストーブ点火
今回弦が切れる、ここが修理の大きなポイントなのです
いよいよカワイKG5Dの分解、修理開始
弦の張力を均等にユックリ緩めていきます
全ての弦をはずし今度はチューニングピンを取り外していきます
カワイKG5D修理オーバーホール
チューニングピンを抜いていきます
出来上がりが楽しみだ
黒鍵際も弾いて削り取られた木がむき出しになってきてます
ピアピット冬支度
KG5Dのフレームをおろします
重いのなんのって大変でした、まさに人海戦術
響板のわれもなくいい状態に保たれていました
これから古いニスを落としサンダーがけを施して
新たに新品のニスを与えリフレッシュ
この作業はシンナーのにおいでかなりやられる
頭がぼわ〜〜〜んとしてくるのだ
有機溶剤は身体に悪い、ためになかなかやりたがる人は少ない
特に溶かす塗るときに出る匂いは完全に神経もぼわ〜〜ンとなるのだ
近くに民家があると当然のようにクレームが絶対きますね、ここは畑の真ん中苦情すらこない
カワイKG5Dの響板塗装の準備
下地を綺麗にトギダします
鳴る所なゆえに丹念に磨きこみをします
細部にわたっての磨きこみ
マスキングをして下塗りとそう
この塗装はあくまで下塗りです
ダンパーフェルトの裁断
さらに研ぎがはいります
響板は実に良好
音だしが待ち遠しい
カワイのデカール、クラッシックカワイのデカールです
これから断線の原因となるフレームプレッシャー部の修理に入ります
よく切れる中高音部周辺のフレームに付いた弦のみぞを削除します
ヤマハでもカワイでも古くなり調律を重ねていくたびに
フレームにこのように弦の溝が出来ます
このように付くと雑音、と断線の原因になりこれらの周辺が
バンバン切れるようになります
一概にここだけの原因と言い切れるものではありませんが
古く錆び付いた弦がこの部分で渋滞を起こし部分部分に掛かる
テンションが狂いバチンと行くわけです
カワイKG5Dのフレーム裏側
研ぎ終了
つづいてピンブッシュを抜いていきます
古いピンブッシュも新品に交換されます
汚れ変色したアグラフ
磨かれたアグラフ
アグラフ〜磨き〜ピアノフレーム塗装
フレームの金粉の色はやや赤みのある高級感重量感のある色に変更
この色最高にかっこいいです
なかなかいい響板を持ってるね〜
というよりどうやってフレーム乗せようか!
響板の板取り付けボルトを締めなおします
やや緩んでいますね
人がそろった所で人海戦術
おもっ!!!なめてた、かなりおもっ!
ピアノフレーム裏側
今のカワイよりややこの当時の
響板は厚みがアル
ここまでが当たり前のこと
これからがオーバーホールの醍醐味だ
新品時を抜く良さを提供したいです
KG5Dとにかく古い機種だ、
修理、弦圧に対して弦枕を作る。飾りではないのだ、チャンと理由があり全ての部品が構成されています
KG5Dピンブッシュ打ち込みと穴あけ、
今回のピアノ修理では弦はレスロー&デーゲンのコンビを使います
そろそろアクションにも取り掛かりたいですね
サンマを焼きながら修理とはなにか!のウンチクを語るナベサンは熱い
その話よりこちらの方が美味い
デーゲンが張られたカワイKG
ダンパーあわせ
チューニングピンの高さをそろえていきます
低音ダンパーとりつけ、OHの場合弦に合わせて接着していく
最初からフェルトを貼ってから取り付けると後の止音作業がこれまた大変
あわせながら貼っていく。これがやはり後の作業のこと思えば少し楽になるのだ
まだ手付かずのアクションを差込、音あげ
この時点でアクションはまだ何も手をつけてなく。
いったんそのアクションを差込音を出す、
確実に手ごたえがある、ハンマー〜シャンクの交換が待ちどおしい
パーツが大きい。狭いピアピットではさらに大きく見える
今年JPTA(日本調律師協会)にめでたく合格した飯本さん
朝早く出てきては調律、時間があれば調律、さらにコメサンに測定してもらい駄目押しされ
また調律、、それだけではなく夜は「学科の勉強、昼は整調〜修理〜張弦の勉強を繰り返し
9月試験で一発合格。あれだけ多く受験するのに合格率が凄く低い中の合格で
いっそうやる気が出た、落ちる人は何度でも落ちる
調律師の精度見極めのバロメーターとなるのは間違いないので持っていれば精度が認められたことになる。誠に嬉しい話だ
2009年新年明けましておめでとうございます
きました!やっと〜〜特注ハンマーとシャンク
、理想のピアノにすべく
弄り回す、仕上げるその過程、も面白いが、いじった効果を体感した時はこの上ないGUTポーズ!
ピアノが自分達の思い描く姿に近づいていくのはやはり楽しいわけで、自由に直す根本はベストなピアノを作る
というポリシーがあるからです。
グランドハンマー側面加工
ハンマーの重量を軽くし軽快なトップスピードを造ります
ハンマー右が加工前
左が加工されたハンマー
これだけでも驚くほど変わるのです
より良くするために
時間をかけてじっくりと・・・・
ハンマー取り付け準備
弦当たり、角度をしっかり割り出す
接着したら失敗は許されない
接着は走りねじれをチェック、一番最後の作業だ
筬のフトコロ寸法からですね〜〜〜
正確にストライクポイントを打つ
角度等も測定し測りばらばらにならぬよう
接着しなければならない
ハンマーヘッドシャンクあわせ、緩々でもダメ
キツキツでもダメ
カワイKG5の整調が始まりました
沢山食べ物がどっさりとどきました〜〜
魚の名前はわかりませんが、美味いうまいと皆言ってました
目がでかいがかなり美味すぎ、とヨシハル氏、芋ケンピはさくっとなくなり、魚は死守し明日またストーブでじわじわと・・・・・・
ご馳走になります!!
カワイグランドの整調
タッチはここから作られる鍵盤高さから、基本中の基本だ
他をどのようにいじってもここがわずかでも変われば全て変わる
正確な働きを作る大元だ、後は摩擦抵抗を与えつつも最小限にくい留め
どれだけ指先の反応にあうように調整するかに掛かっている。
黒鍵を黒檀に変更
触れた感じは絶品、タッチ感触も変わるような錯覚を覚える
部品は交換すればいいというものではない、弦の交換~ハンマー、見た目にも明らかに効果が期待できそう、
しかし交換だけではただの交換でしかない、そこからが技術者としての面白い所、トータルチューンの仕方で飛躍的にレスポンス
が向上するのだ、GPに関しては正当な整調がヨリ求められる、出来不出来は私たちの腕にあるくらい
GPをいじるということは、責任重大なことだ。全然変わってない〜なんて言葉はワタシタチ技術者にとって恥ずかしい言葉と受け止めなくては
ならない。
KG5古いピアノだからこそノーマルの姿を復元、しかし音には最新の情熱を
KG5のボディをいかに鳴らすか、綺麗に鳴らすこれ醍醐味
整音作業だ、音造りこれにきわまる
ペダルシフト部分のチェックと改造
譜面台の傷取り作業
せっかくなのでこういう足元も綺麗に
良くオーバーホールするときに必ず頭に入れておかなくてはいけないのは、カワイでもヤマハでもそれなりの標準装備が与えられている
何年もの経過により磨耗し劣化し、という所からOHは始まる、必ず元の位置に戻す、元の状態に戻すというベースコンセプトを忘れると、ただのいじり壊したピアノになる、ハンマーをレンナーにしたからいい音になる、というのは大間違いな話で、スタインウエイっぽくもならない、スタインウエイはスタインウエイの直し方がある、ヤマハにはヤマハの直し方があるのだ。常にこのピアノの一番いい位置を探りだすことにより、もてるパワーとレスポンスをさらにいい状態まで引き出す、のが自分達の仕事と考えるわけで、正統派からずれ込むと大変なことになってしまうのだ、事実そういうピアノを
元通りにしたとき、ノーマル状態にもかかわらず「直った〜」といってもらえるのは、とても嬉しく感じる瞬間だ。
大体がハンマーをカチンカチンにすることにより、当然音色は硬くなる、そこをスタインウエイ見たくなりました、と言い切る、やからが硬化剤の乱用にて大体のピアノを悪くしてしまう、その後始末たるやホント触ってもらいたくなかった、と思うぐらいひどい、状態を経験しているので
むやみにいじくりまわすことだけはやめてもらいたいものだ、このピアノもいい状態を管理してくれていたためとても手が入れやすかったです、