ヤマハNO20(現在G2)記念モデル 大阪府I様
珍しいヤマハG2、記念モデルとしてヤマハが生産した、
数は非常に少ない希少なモデル、やはり足だけでもかなり洗練されたデザインとなっている、これでも40年以上は経過している
後ろ足、きれいに丸みが作られている
はかま部分真鍮製キャスターに斜めの切込みが加えられており
この真鍮のはかまはそれにより押し込められぴったりに加工が施されている
磨かれたはかま
ガムテープの粘着が固まりなかなか取れない、傷をつけたくないので
キレイに粘着部分だけ落とす液でまずこの汚れ粘着部分をとります
粘着部分が取れた足
キャスターの磨き
この丸みを帯びた足はなんともいえないやさしさがある
これからこのNO20はオーバーホールが施されます
もう一度新品当時の音色以上の状態でお届けいたします
NO20の足が完成
後ろには1977年製マーシャルアンプ200W
真空管のあまーいディーストーションがブルースに最適だ
真ん中のUPは兵庫県尼崎市のピアノその後ろにまだ梱包は解いていないが
NO20が修理まちだ、
ここは黒いピアノを木目に塗り替えたりするフクチャンの部屋
こんな看板が付くピアピット入り口はかなり怪しいのだ
ナベサン愛用DOVE
Eクラプトンモデル00028
梱包を解きピアノ本体を立てる
磨き上げた足を装着いよいよ起こす
思ったよりGOODコンディション
ピアノ大屋根部分に大傷が付いて当たり前の昨今
重い物を乗せなかった、本棚を乗せなかった
引きずらなかった、実に大切に使われていたようだ
ピアノ内部、50年ぐらいたつG2、響板はあめ色に変色してしまっているが、これは年数がたてばほとんどのGPはこの様にあめ色に変色してしまう、その後ベトベトになりどうしようもなくなる
。このG2けん盤蓋が大きいのでけんばんがナゼカ小さく見える
目の錯覚、
ギブソンの58年ぐらいの細かいクラックがはいっていて
かっこいいじゃん、と福多氏
このペダルはなんとも品のある形で大好きである
ここにもガムテープの跡・・・・・
チューニングピンを抜く作業と古い弦を削除
この時点で弦圧はゼロになるのだ
数十年圧力をかけられていた響板も数十年ぶりに20トンの張力から開放される
ベアリング磨き、これこそ弦をはずさないと取れない磨けないところ
鍵盤はがし、上面アクリルひび割れありで部分のみの張替えはなんともお粗末な仕上がりになるために
すべてこうかんされます
鍵盤ブッシングクロスの交換
古くなった響板ニスを落とします
ヤマハにロゴまですべて消します
2枚同じヤマハG2のフレームだがまったく違うのだ
厚さ構造すべてにわたり違うフレーム
鍵盤ブッシングはレンナーに変更
共鳴板のサンディング
この作業は一番いやな作業
頭から粉塵をかぶる
しかしこの作業ピアノの音色の要の作業
丁寧に表面を整えなくてはいけない
ブッシングクロスはレンナー製カシミヤクロスを使います
駒部分のマスキング
フレームに残った古いピンブッシュを抜いていきます
フレームを塗る前にアグラフを磨きます
天井にはナベサンのボード
修理まちらしい
鍵盤総貼り変え作業
カットされている鍵盤を治具を使い1個1個圧着固定していきます
G2の響板塗りの準備
共鳴板下塗り開始
ここは響きの核となるところ、ただ塗ればいいという時代は完全に過ぎた
音の響きを考えて鏡面の様に仕上げる。厚塗りはしない
確実に目地を埋める作業
響板さらに研ぎが入る、
元の位置に元通りのオールドデカール、ヤマハの音叉のマークヤマハ字体等
今のものと違うのだ、ここらはこだわりですね
昔のそのままを作り直し貼ります
出来上がった鍵盤
本塗り開始
響板に対するこだわりは数百台も仕様変更を重ね経たオリジナル塗装をもってしてもまだまだ100%の仕上がりではないと言うほど常に探求し改良を重ねることによって、表面の硬さ等をコントロールできるようになった
硬すぎてもダメだし、柔らか過ぎてもダメ、薄すぎてもダメ、厚く塗りすぎてもダメ
、常に塗装の性能をとことん追求している
とにかくそのこだわりは半端ではないフクチャン自ら散々テストを繰り返しトライ&エラーによって粘度等を変えていくそれだけでは納得せずに理論的に説明付くまで何度でも繰り返した結果今のスタイルになった
しかしその果てしない響きの世界に足を踏み入れたところからまた新たに探求が始まる
薄く強く響くまんべんに音が伝わる所だ、心臓部ともいえるところでもある
この塗装までどれだけのフクチャンの追求の結晶が注ぎ込まれている
特別なオリジナル塗料らしいが私たちでも解らない
塗り方にも秘密があるらしいがそこらも見せてくれない
とにかく実に高い評価を得てきているのは事実だ
ピアノフレーム塗装
アグラフ周辺
製造番ナンバリング
駒部分のクリーニング、ここは弦が乗るところだ、キレイにしなくてはならない
ここは見えるところ、中古でも何でもここはぜひ見てもらいたいところだ
削りはこの上なく面倒な作業に尽きる
G2のフレームを本体に戻します。これにはみんなの手が必要です
ちゅーにんぐ、カスタマイズとピアノのOH改造等を意味する言葉は数多いが
行き着く所は案外自己満足!つまりあれはダメだとかこっちは邪道だなんて
他人の価値観にけちをつけていいわけがない,自己の世界を常に追求すれば
カスタムは最高に楽しめる、そう信じさせるのがこの一台、
ルックスは今現在でも誰でもこのフォルムに釘漬けになってしまう
既に数十年前のデザインだ、赤いボディーに黒い足、色だけ見れば何で足もワインにならなかったのかと思っただろうが、それが今となっては新鮮なわけで
デザインもすばらしい、中身に組み込まれる部品の質を上げる
ここら辺でカスタマイズさりげないがいいもの使ってます~みたいなものがほしい
いい音にすべく最高の弦を与える
ハンマーも特注のマホウッドと内容は濃い、出来上がりは最高のG2とする
音だし〜タッチ感触まで徹底した調整〜整音を繰り返したい
ナベサンが描くスカル今日一日スカルを描き続けるナベサン
チューニングハンマーにも絵を描く
新しいピンブッシュを打ち込んでいきます。
スカルはあちこちで気味悪がられていたので
すぐさま書き直し
弦はレスロー(ドイツ製)をG2にはりこんで行きます
特徴は弦の硬さは硬質、断面がとても均一でミュージックワイアーとして適している、音伸びは抜群
GP
ハンマーヘッドテール側面加工
1本1本治具に合わせて鉋で削り込んでいく
G2総弦張り込み完了
鍵盤が収まる筬、バランスキーピンフロントキーピンの磨き
ナベサンはなにやら床に絵をかきはじめた
ハンマーシャンク取り付け
サポートとのあわせを見ながら走りねじれ等をとり取り付けていく
同時にハンマー基準を取る
こういうところはミスをすると最悪の仕上がりにつながる
常にチェックされながらの作業だ
飯本さんも何十台もGPのハンマーを取り付けてきているが毎度緊張がはしり
頭痛がするらしい、緊張の糸が途切れることがない作業だ
理想のスタイルにするためにいじる、その過程も面白いしいじった効果を体感したときなんかはなおさらのこと
ピアノが自分の思い描く姿に近づいていくのはやはり楽しい。
ピアノは運動〜運動のつながりだ、セッティングがまずければこの作業はまったく意味を成さない作業になってしまう
規格寸法の取り方はシビアそのものだ
調整中〜〜この当時のGPは筬にベッティングスクリューが付いてないのだ、困る飯本さん、やや反っている筬、
鉋で削り込むまえにしばらく様子を見ようと言うことに
明日この部屋には新しいエアコンが取り付けられるのだ
それによってどうするか検討しよう。
むげに削り込むのはしない、もしかしたら湿度等で元に戻るかも知れないのだ
下2枚の写真は鍵盤入れる前の写真
筬にそりが出ている、この当時の筬にはベッティングスクリューが付いておらず
筬調整が出来ない
鍵盤を載せてしばらく様子を見ていたが反りは戻らないので
ペーパーで反り調整作業
わずかコンマ0.いくつかの世界だがこれやらずして整調は出来ないのだ
整調作業が開始
実に時間をかけることにより実に良くなるのがGPなのだ
木村君が奥さんに内緒でストラトを買う、ローンだ、!!
バレタラ奥さんに殺されるのは必至だ、緊張感漂うギターだ
ピアノ調律師の世界も大きく来年は変わりそうだ
今まで調律師という言葉にこれとして定義的な資格は
日本ピアノ調律師協会だけだった
歴史もあるが、社団法人の資格だった故に確たるものがなかった
、調律の学校を出ていても出ていなくとも「今日から私は
調律師」で通ってきてしまった時代に一線を轢く事になったのだ
国家資格としてはじまることになった
そうする事により一定基準を正確に満たした調律師が残るということになる、技術が今まで千差万別だったところに基準が持たされると言う、私たちには待ってましたとばかりに喜んでいるところまでこぎつけたという感がいっぱいです
ピアピットは99%の人間が調律師協会に入会している
当然試験を受けて入会審査を通った人間だ
しかし一般的には認知度が低く、あまり知られていない
調律師協会から国家資格に陳情していた案が通り始めたと言うわけだ。
大きく変化し始めた調律師の業界
確実に技術を求められtる時代になってきたのは
とてもうれしいことだ。
GPの下律新品の弦はほうっておいても狂う
そのため幾度となく調律はしなければならない
ダンパーフェルトのカッティング。1個1個裁断しそろえていくのだ
全てが同じ大きさ、形状ではないのだ
このようにフェルトの形状大きさが全て違うのがわかる
フェルトは純正を使うのがベストだ
ヤマハ純正部品
ダンパーに使うフェルトとウッドの間に挟みこむアンダーフェルトのカット
ほとんど内職の世界に来ている
整調前のハンマー弦合わせ的確に同時打弦出来るようにきっちり位置決めをしなければならない
GPのダンパーUPより大きい、弦の長さによりダンパー形状も変わってくる
UPと大きく異なるのは機構上もまったく違う、共通しているのは文面での規格寸法ぐらい
打弦時鍵盤が46ミリのストローク距離の半分を通過したときに稼動し始めるという、まあ大雑把な表現だが、動きに関してはUPも同様だ、そして指を離せば止音する
しかしダンパー調整に関してはUPの数倍も時間がかかる
調律師の本音としてダンパー関係は触りたくないのが本音だと思う
とにかくめんどくさいに尽きる作業なのだ、しかしここは無視して絶対に通れないところ
ダンパーフェルトは合わせながら接着していく
サポートアクションのからくり部分にスティックあり
当然1個2個と考えにくいのでありとあらゆる部分の動きをチェックする
虫コナーズを各所においてあるがそれにもめげず侵入してくる虫を退治
・・・・・・・ってハエトリガミですか〜〜〜とても原始的
仕事に出ているはずのナベサンがなにやら買い込んで来た、ヒュース&ケトナーのアンプだ
ピアノを仕入れのお金を持ち出て行ったが、いいものがぜんぜんなくてやめた!と、っそのお金で買っちまったあああああ
経費泥棒だ、使い込みだ、あほうと言うしかない、
その日26万円を持たせ買い付けに出たナベサン、まったくいい中古ピアノがなく今日もダメだ、とあきらめていたところ
道中、サウンドハウスと言う看板につられ、ズラーっト並べられているアンプを片っ端から音を出しまくり
「なんちゅういい音なんだ」と持って出たお金を全て使い買い込んだらしい
ナベサンいわくヒトメボレだったそうな。どうしてもつれて帰りたいと思ったそうな。
わははははは」。だって・・・・・・・わらいごとじゃねーし
ピアピットの新人のヒュースさんです、よろしくお願いしますってか
ええ感じになったっぺ
50年前にこのデザインが与えられたG2・・・・当時奇抜すぎるデザインと赤と黒のコンビ
ステキと思って買ったのだろう、時代の先読みが出来ていた方なのかもしれない
最近の若い先生がこのピアノを見てステキだわ、カワイイ、と連発
今の人たちにも完全に受け入れられているデザインだ。これならほしいと言う人がとても多い
その隅でピアピットにある最近のG2の黒が浮き立たない。
G2リシューモデルとしてギターの様に復刻版で出せば売れるピアノですね
たとえとんでもない金額が付いたとしても買おうとする人はいるんですよヤマハサン