蔵から出てきたイギリス製のピアノ 中国経由で回ってきたらしく金属パテントは明に上海で張られているが
ルート的にどのようなルートで日本にたどり着いたか。は不明なのだが 貴族お金持ちの持ち物には違いない
お見積金額
ハンマー整形20000円
ブライドルテープ(ヤーン製)28000円
ダンパーフェルトアンダー交換35000円
ヒールクロス交換16000円
バックチェック交換25000円
バットフェルト交換12000円
キャッチャースキン交換20000円
アクションセンターピン交換45000円
レギュレティング交換22000円
キーピン磨きバランスフロント8000円
鍵盤調整11000円
弦磨きクリーニング30000円
ビス等の締めゆるみ3000円
防錆バリストル1200円
ペダル修理調整8000円
接着はがれ修理8000円
アクション総合調整34000円
調律調整20000円
運送28000円+28000円=56000円
以上税込納品時の調整調律含まれます
合計357000円+運送56000円=413000円
430ヘルツにピッチ上げ 高音部予想通り弦が切れる
まあ弦はピアピットにたくさんあるのでいい
ナベサンが持ち込んだときピッチ上げしたとき間違いなく切れるぞと
ダンパーが取りつき始めました しかしとんでもないところにつくもんだと感心
全てが今のピアノと違うところにあるのでこれまた面白い
言った通りびしびし切れる
今のユニバーサルピッチは442ヘルツ しかし当時こういうピアノはそこまで高いピッチではなく
430〜438ヘルツがせいぜいだったし 楽器でもこのぐらいが当時のピッチ
442に上げたいところだがフレームピン板の弱さがありそれは到底無理
理由はこのピアノは反鉄骨と言って高張力用のフレームが開発されていない時のピアノ
その後総鉄骨(現在のピアノ)になる前のピアノだということを常に頭に入れておかねばならない
結構多い修理は鉄骨折れ!!調律師がこういうピアノを440〜442に引き上げた途端
ボキリと折れる。〜〜そうなるとさあ大変なのだ簡単で終わる修理ではなくなる
今のピアノほど張力は高くないピアノだということ。それと構造がどちらかと言うとチェンバロに近いのでピッチも古典ピアノピッチが正当なところなのだ
442ヘルツに上げると間違いなくピアノは悲鳴を上げるので要注意
ナベサンがどうやら似たようなモデルを横浜で発見、買い入れたらしい
たしかにほしいほしいと言っていた ついに見つけたか
ヒールクロスこれも特注の厚さで作ったクロス
ヒールクロスの交換作業
膠接着 各部品をはり合わせていきます
滑りの黒鉛を塗りこんでいきます
後はアクションをつけて整調すればOKかな〜〜〜
新品バックチェックカット
古いバックチェック取外し
これだけすり減ったバックチェック
そうはみたことがないのだ
サミュエルのバックチェック5ミリの厚さの硬いフェルトが完全にすり減る
バックチェックが減る、・・・・これはキャッチャーこのキャッチャーを常につかむのがバックチェックこれの連鎖運動によりピアノは音が出る鍵盤をたたけば必ずバックチェックはキャッチャーをつかむ
取り扱いは通常スタンダードなピアノと比べて何倍も気を遣わなくてはならない
古いピアノなゆえに希少価値というものを取り壊してはならない
でも触っていてこの時代日本では・・・・・と考えると文化の違いが如実に感じ取れる
ブライドルテープこれはレンナー製形状が全く同じとレンナー社はすごい同じ部品を今でも作り続けている、アクションはたぶん似たようなアクションはあるがもしかしたら合わないかもしれない
ハンマートップこのハンマーは当時のままのオリジナル
弦溝がつくが何とかハンマー整形を施したい
古いフェルトであるために取り扱いも慎重に
減りに減りこんだバックチェッククロス
鍵盤のバランスキーピンとフロントキーピン真っ黒に変色してしまっている
稲葉君このピアノに限っては初心者も同然
アクションよりじっくりと昔のピアノを体で感じ取ってほしい
ハンマーの頭にダンパーがつく特殊な構造を持つために運動連動も摩訶不思議な動きを見せる
通常のUPjは今ははんまーの下にダンパーというものが位置する この時代は両方ありもう一つはこのバージョン
他のメンバーはまず見たこともないと思うので
言い材料勉強しもらうために稲葉君
中野さんを付けた
部品を外してもこれがピアノの部品なのか!と思うほど形状すら違うものが取れる
サミュエル&サンズのアクション いよいよ分解作業だ
先ず気をつけなくてはならないのは触ったことのない人間は触れないということだ
UPでも構造機構が全く違う釣鐘アクション 動きに精通した飯本さんこれでも3台目 ナベサンは4台目 と大体がこういうアクションを持っているお客様の方が圧倒的に少ない 実にナイーブなアクション
まぎれもなくピアノの中から出てきている????謎だ
この部品がわからないのだ確かに今のピアノはあるが
このピアノにはどこにもついていた形跡すらないのだ
弦磨き作業
ピアノは寝かして分解するとさらに奥深さを感じる、修理の入口という感じだがほんの入り口に過ぎないのだ
全てここから見つけだして修理するこういうピアノは私たち修理人の師匠でもあり先生でもあるのだ
勉強させて頂いてます〜〜稲葉君
ペダルを外して構造チェック なぜか板バネがどこの部品なのかわからないのだ
弦磨き
駒が2個持つこのピアノ弦張力は低い今現在のプレッシャーバーで弦を押し込む方法ではない自然のクランクを使っている
チェンバロ的なところもあるそのぐらい弦張力は弱い、調律時440ヘルツではない438とか434ぐらいであろう
442ヘルツで調律は考えられない、ピアノが壊れる可能性があるのだ、というよりも当時440ヘルツ442ヘルツは存在していない、ピアノの強度も上がってきた現代に入ってからの440ヘルツはピッチと考えてよい
当時やはり434〜438が限界ピッチだと思いますね
小さな欠損部品 なくさぬようにチェック これはここt
有力な情報 その壱 中国上海にモートリーというピアノメーカーというより代理店があり
おそらくではあるがイギリスで中国向けに作ったピアノらしいということ
横浜神戸上海と漢民族向けに(お金持ち)作られた可能性が高い
どのみちこうして現存しているピアノではあるが
さまざまな歴史をかいくぐっていているのだ。モートリーというピアノは中国でもいくつかあるらしいが
あっても相当古いピアノの域に入るらしい
つくりは中国生産ではないことは明らかでもある、しかしピアノ正面前パネルにイギリスらしくない
金属プレートがつくところも作らせたという感じの方が正解だと思う。
いろいろと妄想想像が膨らむピアノでもあるしそれだけ珍しい存在でもあるピアノだ
鍵盤〜アクションに至るまで国産では見たこともない構造を持つところが面白い
蜀台が残っているところがいい、今まで古いピアノを見てきたがほとんど外されているか
片方欠損しているかがほとんど、これは残っていてGOOD
音を上げるたびに切れまくる弦
ナベサン糖尿病で1っか月入院 ついさっき帰還
サイダー&缶コーヒー飲みすぎによるもの さけはのまないのにねええ〜〜〜
贅沢病と言われるがそういうかんじもないし〜〜〜
修理前のバットフエルト
古いピアノによくあるレギュレティングの故障
細いスクリューが木を貫通しているがさびて折れる・・・・・・交換はすげ〜〜〜面倒な作業
このぎたーはフクチャンが木からくりぬきすべて作り上げたもの(非売品)
慎重なところもあるために進むのが超遅いが急ぎは何ごとにも厳禁だ
修理 オリジナルを尊重してからくり部分を破損させぬように慎重に進む
こういうルートを探るのもとても面白い 想像がわくのだ
フェルトクロス類は虫食いに
なかなかぼろいが保存状態はいい方だ
フェルト(ダンパー)は完全にダメだ
そこらも含めてできるだけ既存を動かしたい
ツリカゴアクションデリケートすぎるくらい繊細なアクションだ
今現在世界中で作っているところはない
アクションはチックアクション日本ではツリカゴと別名呼ばれている
100年は経つと思われる並行弦採用
1800年ホーキンスがUPピアノを発明
1802年トーマスウッドが交差弦の特許を取る
、当時の鋳物メーカーなのだろうか壺のマークだ
向かって左側
蔵の中では見えなかったところ
左側が色やけしているのだ
鍵盤はセル系の巻けん盤